環境負荷低減の取り組み
製造工程のCO2削減・省エネ活動
エアー漏れ改善事例(本社工場)
当社では、エアー漏れ改善活動を継続するとともに、圧縮空気設備のエネルギーマネジメントを強化しています。圧縮空気配管や接続機器の経年劣化に伴うエネルギーロスの低減に向け、電動式の配管開閉バルブを導入し、非稼働時の不要な圧縮空気の供給を抑制しています。継続的な改善活動と設備による仕組み化の両面から、省エネルギーとCO2排出量削減に取り組んでいます。本取り組みの成果についてはグループ会社向けの情報共有会で展開しており、同様の取り組みの導入に向けた検討が進められています。
また、事業所内の稼働状況と電力需要を分析し、広島工場で変圧器の運用最適化を実施しました。設備負荷の集約により変圧器の稼働台数を削減し、固定損失を低減することで、省エネルギーとCO2排出量削減を実現しています(▲15%)。既存設備を有効活用しながら電力使用効率の向上に取り組んでいます。
ユーティリティ改善事例(本社工場)
当社では、カーボンニュートラル実現に向けた省エネルギー活動の一環として、 圧縮空気供給設備の高効率化に取り組んでいます。圧縮空気設備は、生産状況に応じて必要な空気量が大きく変動しますが、従来は需要の変化に対して供給能力の調整幅が限られており、必要以上の空気供給によるエネルギーロスが発生していました。そこで、需要変動に応じた最適運転を可能とするインバーター制御コンプレッサーを導入し、使用状況に合わせた効率的な空気供給を実現しました。これにより、圧縮空気システム全体のエネルギー効率向上と電力使用量の削減を図るとともに、CO2排出量削減にも貢献しています。
(206t-CO2/年の削減)
亀山事業所への移転による省エネ(亀山事業所 PP工場)
2023年7月、当社製品(クラッチカバー)の主要部品であるプレッシャープレート(PP)の製造を上野事業所から亀山事業所へ移転しました。移転後の亀山事業所では最新の設備導入に加え、鋳造工程における加圧保持炉を廃止し、溶解炉から直接取鍋へ注湯、砂型へ鋳込むことで、旧工場に比べて12%の電力削減となりました。また、砂型への注湯工程で灯油バーナーを使用していましたが、新工場では集塵機の能力改善により灯油不使用となりました。
(226t-CO2/年相当の削減)
左:溶解炉から取鍋へ注湯/右:取鍋から砂型へ鋳込み
熱処理炉への断熱ジャケット施工(上野事業所 TCノース工場)
AT製造本部では、主要生産品であるトルクコンバータの熱処理(ロウ付け)工程において、エネルギーロスの削減に向けて、熱処理炉へ断熱ジャケットの施工を展開しています。設備から放出される熱を有効に抑制することで電力消費量を削減し、2025年度には年間約15.7万kWhの省エネと、年間約78.2t-CO2の排出量削減を達成しました。
今後も省エネルギー設備の導入・改善を通じて、脱炭素社会の実現に貢献していきます。
左から、未装着時/ジャケット装着時/ジャケット保温後
ジャケット保温後は未装着時より+20℃となり断熱・保温効果有り
生産設備の省エネ活動(MT製造グループ)
生産設備で使用されるポンプの省エネルギー化を推進しています。ポンプは、油圧プレス設備や洗浄設備をはじめとする多くの製造設備で使用されていますが、設備の待機中にも運転を継続することから、電力ロスが発生していました。そこで、インバーターによる回転数制御を導入し、設備の稼働状況に応じてポンプ能力を最適化しました。これにより、設備の性能や生産性を維持しながら待機時の電力消費を抑制し、エネルギー効率向上とCO2排出量削減に貢献しています。
(19t-CO2/年の削減)
その他のCO2削減・省エネ活動
インターナルカーボンプライシングの導入(エクセディ)
当社では省エネ設備の導入や省エネ投資を促進するため、2023年度より社内炭素価格(インターナルカーボンプライシング:ICP)を設定しました。
- 単価:14,000円/t-CO2(2025年度)
- 単価設定:IEA WEO2021のSDSシナリオをベースとした現在価値を算出し設定
- ICP活用方法:CO2削減効果を伴う投資案件の投資判断に活用
(削減効果に応じたICP価格を投資回収金額に上乗せし、回収期間を短縮)
再生可能エネルギーの活用(ダイナックス)
株式会社ダイナックスでは、太陽光発電パネルの設置、ソーラーカーポートの導入、バイオマスボイラの導入など、再生可能エネルギーの活用に積極的に取り組んでいます。
詳しくは株式会社ダイナックスのホームページをご覧ください。
廃棄物削減への取り組み(本社工場)
荷姿改善事例 - 木製パレットを樹脂パレットに置き換え
当社では、物流工程における環境負荷低減を目的として、木製パレットの再利用推進や荷姿改善に継続して取り組んでいます。パレットの長寿命化や繰り返し利用の推進により、2025年度の木製パレット廃棄量は58.7tとなり、 2019年度比で約24t(約29%)削減しました。これらの取り組みは、廃棄物の発生抑制に加え、木材資源の有効活用や資源循環の推進にもつながっています。
今後も物流資材の見直しや輸送効率の向上を進め、サプライチェーン全体での環境負荷低減に取り組んでいきます。
出荷用資材の見直し(本社TM工場)
製品出荷時に使用する固定用資材について、廃プラスチックを有効活用した環境配慮型素材を採用しています。この素材は、木材と同等の加工性を備えながら、高い耐久性と耐腐食性を有しており、従来の木製固定資材では約3年で更新が必要でしたが、導入から3年経過した2026年7月時点も問題なく使用出来ています。これにより、資材の交換頻度を低減し、資材使用量や廃棄物の削減につながっています。また、廃プラスチックを原料とした素材を活用することで資源の有効利用を推進するとともに、天然資源である木材の使用抑制にも貢献しています。
当社では今後も、物流・梱包工程における環境負荷低減と資源循環の推進を通じて、持続可能な社会の実現に取り組んでいきます。
化学物質規制への対応
環境法令の順守、環境汚染の未然防止・リスク低減を図るため、化学物質の採用前の評価制度を導入し環境負荷の低減に努めています。
化学物質管理
当社グループでは、世界各国で強化される化学物質規制に適切に対応するため、法規制に関する情報収集を継続的に実施するとともに、製品に含有される化学物質の管理を推進しています。製品開発から調達・生産に至る各プロセスにおいて、使用化学物質の確認やサプライヤーとの情報共有を行い、各国・地域の法規制への適合状況を確認しています。また、規制改正時には影響調査や社内展開を実施し、迅速な対応体制の構築に努めています。
今後も、製品の安全性向上と環境負荷低減を両立しながら、グローバルな化学物質規制への対応を継続していきます。
購買・輸送における環境負荷低減の取り組み
購買における環境負荷低減の取り組み
当社グループは、環境負荷に配慮した製品づくりを推進するため、グリーン調達ガイドラインを設け、協力企業様のご協力のもと、サプライチェーン全体の環境負荷低減を目指して継続的改善に取り組んでいます。
グリーン調達ガイドライン(概略)協力企業様へのお願い
- 法規制・条例等の順守
- 環境マネジメントシステムの構築・整備
- 製品含有化学物質の管理
- 事業活動における環境取り組み
- エネルギー使用の効率化・省エネ活動の推進
- 温室効果ガス削減を含む気候変動のインパクト削減・気候変動への適応
- 温室効果ガスの排出量算定(Scope1,2,3)
- 水資源・水質に対するインパクト削減
- 生物多様性へのインパクト削減
- 環境問題への取り組み
- 汚染の未然防止
- 廃棄物の削減とサーキュラーエコノミーの推進
- 資源の使用に対するインパクト削減
- VOCの削減
- PRTR物質の削減
- サプライチェーンの管理
輸送における環境負荷低減の取り組み(輸送時の効率化)
製造過程だけでなく、製品の輸送過程で発生するCO2削減のため、当社では株式会社エクセディ物流と共同で、積載効率向上のための荷姿の改善や、物流拠点・ルートの見直しによる輸送効率向上の取り組みを継続的に実施しています。
社会貢献活動・生物多様性保全の取り組み
生物多様性保全活動(エクセディダイナックスメキシコ)
エクセディダイナックスメキシコでは、生物多様性保全活動の一環として、工場周辺に生息するアマガエルの生息環境保全に取り組んでいます。 アマガエルが生息できる水辺や緑地の維持を通じて、地域の豊かな生態系の保全に貢献しています。本活動は、湿地の保全と持続可能な利用を目指すラムサール条約の理念にも通じる取り組みです。
沿岸生態系保全活動(エクセディタイランド)
エクセディタイランドでは、生物多様性保全の取り組みとして、マングローブの植樹活動と魚類の放流活動を実施しています。マングローブ林は、多様な生物の生息地となるだけでなく、CO2を吸収・固定する「ブルーカーボン生態系」としても重要な役割を担っています。当社では、植樹した苗木の健全な成長を支援するため、太陽光発電を利用した自動散水システムを従業員自らが製作・導入し、持続的な維持管理を行っています。
今後も、地域の自然環境の保全と再生可能エネルギーの活用を通じて、生物多様性の保全と気候変動対策の両立に貢献していきます。
