コンプライアンス
基本的な考え方
当社グループは、各国法令の遵守および透明性のある経営を企業活動の基盤とし、「公正・透明」をキーワードとしたコンプライアンス経営を推進しています。コーポレート・ガバナンス体制のもと、業務に関連する法令の理解と遵守を徹底し、企業活動の信頼性向上に取り組んでいます。当社は、これらのコンプライアンス活動を重要なリスクマネジメントの一環として位置づけ、コンプライアンス違反の未然防止と早期対応に取り組んでいます。コンプライアンスおよび企業倫理に関する基本的な考え方は、エクセディ行動規範に定めています。
推進体制
当社は、取締役会の下部委員会としてリスク管理委員会を設置し、人権・コンプライアンスを含む重大事案の監督責任を同委員会に付与しています。同委員会は、経営陣が参画する体制のもと、代表執行役副社長兼経営戦略推進本部長をリスク管理統括責任者として構成されており、人権・コンプライアンスに関する取り組みの進捗について報告を受け、審議しています。また同委員会は年2回以上開催され、審議・決定した内容は、取締役会へ定期的に報告されています。取締役会はこれらの報告を踏まえ、人権およびビジネス倫理・コンプライアンスに関する取り組み全般について監督を行っています。実務面ではESG・IR推進部がコンプライアンス取り組みの主管部門となり、関係部署と連携して施策を推進しています。
取り組み
当社は、リスクの特定から是正、モニタリングに至る一連の管理プロセスを通じて、コンプライアンスリスクへの対応を推進しています。なお、これらの取り組み状況については、グローバル監査部による内部監査等を通じて検証しています。
コンプライアンスリスク対応の流れ

① リスクの特定
コンプライアンス意識調査
当社では、コンプライアンスリスクの把握・特定に向け、毎年コンプライアンス意識調査を実施しています。2025年度については、当社および国内関係会社12社の役員及び従業員(除く派遣社員)を対象に調査を実施しました。設問内容は職場のコンプライアンス意識やコンプライアンス違反事例の有無等であり、回答率は当社が86%、国内関係会社12社は81%でした。その結果、グループ全体として「パワーハラスメント」及び「労働時間管理」においてリスク懸念がみられることから、この2つを重点リスク項目と特定しました。また、前年度において通報・相談窓口の認知度向上に取り組み、同窓口の認知度が当社(82→96%)・国内関係会社(65→81%)双方で向上しましたが、“どのような対応をしてくれるか分からない”等の理由から「困り事が有っても相談しない」との回答が約2割あり、是正すべき課題と認識しました。
内部通報制度
当社グループでは、法令違反や不正行為を把握・特定し、是正に繋げるべく、内部通報制度を整備しています。通報者に対する不利益取扱いを禁止し、通報者保護を徹底するとともに、社内窓口に加え、外部弁護士が対応する社外窓口を設置しています。本制度は当社および国内関係会社を対象に運用しており、海外関係会社についても各社で通報窓口を設けグループとしての基本方針のもとで運用が図られるよう管理しています。通報内容は速やかに調査し、必要に応じて是正措置および再発防止策を講じるとともに、重大なコンプライアンス違反が発生した場合は、取締役会に報告の上、対応を検討しています。2025年度については「パワハラ・嫌がらせ等」に係る件数が最多であったことも重点リスク項目の特定に反映しております。
② 是正
コンプライアンス研修 & 重点リスクへの対応
上記の調査結果につきましては、重点リスク項目(「パワーハラスメント」「労働時間管理」)や通報・相談窓口の対応フローと共に、当社及び国内関係会社の職場に掲示することとしました。また、重点リスク項目及び通報・相談窓口の利用啓発をテーマとしたコンプライアンス研修も実施しました。同研修は当社作成資料を使って、当社の全従業員2,772名(除くパートタイム)及び国内関係会社15社を対象に行いました。さらに、ESG・IR推進部が調査結果不芳であった国内関係会社6社を訪問し、社長・コンプライアンス担当者と面談の上、改善に向けた対話や通報・相談窓口の利用促進に向けた周知活動を行いました。各社コンプライアンス担当者の中には相談対応に苦慮している者もいたため、今後、そうした担当者向けサポートを行っていく予定です。
③ モニタリング
内部監査
当社はグローバル監査部を社長直轄の独立した組織として位置付け、内部監査によるコンプライアンス活動の実効性確保に取り組んでいます。同部は、内部監査結果を社長へ報告するとともに、監査委員会および会計監査人との情報共有を通じて監査機能の実効性向上に努めています。これにより、内部監査が当社のコンプライアンスリスクをモニタリングする重要な機能として、組織全体の健全な経営に寄与しています。具体的には、当社および国内外の関係会社を対象に、倫理・コンプライアンス方針の周知・徹底状況、法令遵守状況、内部通報制度の運用状況等について監査を実施しています。当社においては重要な業務プロセスおよび重点部門を対象に毎年監査を実施しています。国内関係会社については毎年、海外関係会社については内部統制上の重要度を踏まえて対象を選定し、おおむね3~4年に1回の頻度で監査を実施しています。監査で把握した課題については是正措置の実施状況を確認し、その有効性を継続的に評価しています。
腐敗防止に関する取り組み
当社グループは、サステナビリティ方針の活動方針に基づき、各国・地域の法令及びそれらの精神を遵守し、公正、透明、自由な競争の確保や企業活動の基本ルールであるこの認識に立ち、事業活動を行っています。また、エクセディ行動規範において、独占禁止法の遵守、贈収賄の防止及び腐敗行為の禁止に関する行動細則を定め、グループ全体へ周知しています。
行動規範への反映
エクセディ行動規範では、腐敗防止に関し以下の内容を定めています。
- 業務上の法令
・カルテルの禁止
・協力企業との公正な取引:独占禁止法(地位の乱用等)、取適法(不当返品、買いたたき、書面発注の不履行等)の理解 - 接待及び贈答(贈収賄防止)
・不正取引目的の接待及び贈答品の禁止止
・接待を受ける際の上司の許可取得 - 腐敗防止
・政治献金・寄付に際しての各国法律の遵守
・不当な利益や優遇措置の取得等を目的としたお客様、協力企業に対する接待、贈答、金銭授受の禁止
従業員への周知・教育
腐敗防止の考え方はエクセディ行動規範に定めるとともに、各部・チームの日々の朝礼等を通じて周知徹底を図っています。また、階層別教育において、新任部長・工場長・所長・次長・係長・チームリーダーを対象とした腐敗防止研修を実施しています。2025年度は51名が受講しました。
サプライヤーへの展開
新規のサプライヤーに対しては「協力企業サステナビリティガイドライン」を手交の上、腐敗防止に係る取り組みを依頼し、同意頂いた先とは贈収賄禁止規定及び腐敗行為防止の遵守を織り込んだ取引基本契約書を締結しています。また、新規及び既存の協力企業については当社提供のサステナビリティ評価表を活用し、競争法の遵守や腐敗防止に係るリスク評価を自主監査頂いています。2025年度はサプライヤー283社に実施頂きました。
腐敗事案発生時の対応
万一、重大な腐敗事案が発生した場合は、リスク管理統括責任者が当該事案及び再発防止策を取締役会に報告することになっています。また、プライバシー保護及び相談者への不利益防止を担保した通報窓口において、業務上の法令違反や不当な接待及び贈答等の腐敗に係る情報を、匿名も含め広く収集し、腐敗事案発生時に速やかに対応しています。